「いい言葉を使おう」と言われても、正直ピンとこない
「いい言葉を使うと人生が変わる」。そんな話を聞いても、どこか胡散臭く感じてしまうことはないでしょうか?
私自身、長い間そう思っていました。40代後半になるまで、口をついて出るのは「疲れた」「どうせ無理」「また失敗だ」といった言葉ばかりでした。独立やブログに挑戦して結果が出なかった頃は、愚痴や自己否定が、ほとんど口癖になっていたと思います。
そんな私が、少しずつ言葉との付き合い方を変えていく中で、気持ちの土台が静かに変わっていくのを感じました。この記事では、「いい言葉を使う」と「全てに感謝する」ということを、きれいごとではなく、実体験と心理学・脳科学の視点から現実的にお伝えします。
自分の言葉を、一番近くで聞いているのは自分
愚痴と自己否定が口癖だった過去
会社から帰ると、まず出てくるのは「今日も疲れた」という言葉でした。副業がうまくいかない日は「やっぱり自分には才能がない」とつぶやき、休日になれば「どうせ何をやっても変わらない」と漏らしていたのです。
当時は、それをただの愚痴だと思っていました。口に出すことで、少しは気が晴れるとも感じていたのです。けれど、振り返ると、気持ちが軽くなることはほとんどなく、むしろ言うたびに、自分への信頼が少しずつ削られていくような感覚がありました。
ある日、家族から「最近、いつも疲れたって言ってるね」と、何気なく言われたことがあります。自分では気づいていませんでした。その一言で、自分がどれだけ否定的な言葉を、無意識に周りにも撒き散らしていたのかを知り、はっとしたのを覚えています。

脳は「自分が発した言葉」も情報として受け取る
脳科学の分野では、人は自分が発した言葉も、外から聞いた言葉と同じように、脳が情報として処理すると言われています。つまり、自分に向けた否定的な言葉は、自分自身に否定的な情報を、毎日少しずつ送り続けていることになるのです。
さらに、脳には意識を向けたものを優先的に拾い集める性質があるとされています。「どうせ無理」と言い続けていれば、無理だと思える材料ばかりが目につきやすくなってしまいます。これは意志の弱さではなく、脳の自然な働きです。
「いい言葉だけ」は、感情を押し殺すことではない
ここで、誤解したくないことがあります。「いい言葉だけを使う」というのは、つらい気持ちを無理に隠して、無理やり前向きな言葉を並べることではありません。私も最初はそう受け取ってしまい、苦しくなった時期がありました。
つらい時は、つらいと感じて構いません。大切なのは、その感情を認めたうえで、「自分を傷つける言葉」を減らしていくことです。例えば、「また失敗した、自分はダメだ」ではなく、「うまくいかなかった、次はどう変えよう」と言い換える。事実はそのまま認めつつ、自分への攻撃だけを手放すイメージです。この違いに気づいてから、言葉を選ぶことが、ずっと楽になりました。
私が実際に使っている言い換えを、いくつか挙げてみます。
- 「疲れた」→「今日もよく動いた。少し休もう」
- 「どうせ無理」→「今はまだ分からない。まず5分だけやってみよう」
- 「また失敗した」→「1つ学べた。次はここを変えてみよう」
無理にポジティブな言葉に変える必要はありません。事実に近く、かつ自分を責めない言葉を選ぶのが、続けやすいコツでした。
祈りとは、全てに感謝する姿勢のこと
「感謝」を無理に探していた頃
感謝が大切だと聞いても、最初は「こんな状況で、何に感謝すればいいのか」と感じていました。無理に感謝しようとすると、かえって気持ちが乱れることもあったのです。
そこで私は、大きなことではなく、すでに当たり前になっているものに目を向けるようにしました。朝、目が覚めたこと。温かいご飯が食べられること。家族が元気でいること。仕事があること。手を合わせて「ありがとう」と心の中でつぶやく、数十秒の時間を作りました。私にとっては、それが「祈り」のような時間になっています。

心理学が示す、感謝の効果
心理学の研究では、感謝していることを書き出す習慣を続けた人は、気分や睡眠の質が向上する傾向があると報告されています。「全てに感謝する」というのは、不満をなくすことではなく、すでにあるものにも意識を向ける習慣なのです。
実際、感謝を意識するようになってから、「足りないもの」ばかりを数えていた頭の中が、少しずつ変わっていきました。状況が大きく変わったわけではありません。ただ、同じ毎日の中で、安心できる瞬間に気づく回数が増えたのです。
職場でも、小さな変化がありました。同僚に資料を渡されたとき、以前は無言で受け取るだけでしたが、「ありがとうございます、助かります」と一言添えるようにしたのです。それだけで、会話の空気が少し柔らかくなり、苦手だった相手とも、話しやすくなっていきました。感謝は、まず自分の気持ちを整え、その後で周りとの関係にも静かに影響していくのだと感じています。
今日からできる行動
- 「疲れた」「どうせ無理」と言いそうになったら、「少し休もう」「どうしたらできるか」と言い換えてみる
- 寝る前に、今日ありがたかったことを1つだけ心の中で唱える
- 朝、手を合わせて、一日の始まりに「ありがとう」と声に出してみる
まとめ
いい言葉を使うこと、そして感謝することは、つらい気持ちを隠すことではありません。自分を傷つける言葉を減らし、すでにあるものに目を向ける、小さな習慣です。
やりたくない日があったら、無理してやらなくてもいいんです。そんな時は5秒だけでもやったフリをするだけでもいいんです。「継続すること」が大切です。
過去に愚痴と自己否定ばかりだった私だからこそ、この方法をお伝えできます。今日からできる小さな一歩を、一緒に積み重ねていきましょう。
長い文を読んでいただきありがとうございます。皆様にたくさんの幸せが起こりますように。